偉人でも 英雄でもない ひとりの男が やりとげた 仕事とはーーー
まずしく、家もなくした男が、 冬の寒さをしのごうと 石をつみはじめます。 男のひたむきな姿に、まちの人々も彼を応援し、 美しくできあがっていく塔を 「まちのほこり」と呼ぶようになっていきます。 そして、完成した塔を前に、 人生をまっとうしたと感じた男は、 息子と「仕事」や「生きがい」について 静かに話すのでした。
あきやまただしさんの、今までとは違う作風にまずは驚きました。
石を積み上げて塔をつくる 元・絵描きの男の一生が描かれています。
人には居場所と仕事、そして応援する人、共に歩む存在が大事なのだと思いました。それらが仕事と結びつく時、人は幸せです。満足して一生を終えた男の穏やかな顔が印象的でした。
この絵本を読んで、『シュヴァル 夢の宮殿をたてた郵便配達夫』(「たくさんのふしぎ」2003年2月号)を思い出しました。これはノンフィクションですが、同じように石を積み上げて一人で建物を作った人の話です。こちらも併せて読んだら興味深いと思います。 (なみ@えほんさん 50代・ママ )
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