1日が終わって、眠りにつくとても静かな時間。 窓のむこうはすっかり淡い「あお」に染まりはじめて、 ゆっくりゆっくりと、おやすみの世界に舟をこいでいきます。 そこはみわたすかぎりの「あお」。 遠くで木々が葉をふるわせる山の音、湖のさざなみ、動物のかすかな足音や息遣い。 しんとした深い「あお」に包まれていきます。 今日あるいてきた1日はどんな一日だったのかしら。 おやすみのトンネルをこえて、待っているのはどんな素敵な明日なのかしら。 おやすみの「あお」はトンネルをこえていくたびに、これから先もいろいろな「あお」を見せてくれるかもしれません。
植田真さんの描く「あお」の世界。 青にはいろいろな青があるけれど、おやすみの「あお」はどんないろ? 植田さんが絵本の中に閉じ込めた美しい「あお」。その中へ心がすーっと染みていくのがわかります。 そして「あお」の世界から突如あらわれるまばゆいほどの光の世界。 新しい明日が待ち遠しくなる、そんな絵本です。 あなたのおやすみの「あお」はどんないろ?
(富田直美 絵本ナビ編集部)
知らなかった道、はじめて聴くうた――。「おやすみ」のトンネルを抜けて、やってくる新しい日には、ぼくの知らないことが、まだまだ待っている。幸せの予感に包まれる「おやすみ」を彩るあおの情景を美しく謳い上げた絵本。
夜を、黒ではなく青として受け止めた作者は、静寂の世界と夢路の道を風景表現して、とてもイマジネーションに充ちた空間を作り出しています。
夜の青にはいろんなものが潜んでいて、昼間の自分の余白を埋め尽くしてくれるのですね。
そして、明日という未来の色につながる空間なのですね。
お休み前のリラクゼーションにピッタリの絵本だと思います。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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