佐藤多佳子の長編エンターエイメントシリーズ!
青い光にうたれて気をうしなった千里たちは、どしゃぶりの雨の中で目ざめる。その日から、一人ひとりの身のまわりでおこる、ちょっとしたありえない事件の連続。なにがおきているのか? いったい、どうすればいいのか? そして、カラスの石像の上にフォーマルハウトが舞いおりたとき、驚くべき真実があかされる。 古くからの「不思議」が伝わる神社を舞台に、六人の子どもたちの活躍を描く長編エンターテイメントシリーズ第2巻。
第1巻の最後の方で、主役格の6人の少年少女たちが、雷らしき青い光に打たれて気絶したところで終了。という、結構ドキドキする終わり方だったのですが、
6人とも気絶はしていたものの、けがもなく一見いつも通りの日常が戻ったような状態で2巻は始まっていきます。
が、その青い光に打たれたことが原因なのか、このあたりから物語は一気にSFっぽくなっていきます。
主人公の千里は「テレポート」、幼馴染の親友美音は「テレパス」、いとこの星司は「動物の心が読める力」、(千里の)ライバルの怜生は「目を見た相手に命令すると一時的に言うことを効かせられる力」、最近仲良くなった秀才のスートは「集中すると(今までに比べて)途方もなく頭脳明晰になる力」。そして有沙は「他からの一方的な力をブロックするという力」を持っているらしいことがわかり、
それぞれ自分の力に探りを入れる練習しはじめたりします。
全体的には1巻でさり気なく触れていた星司の母のことや、普通に飼われていただけと思っていた神社の犬や猫たち、それにカラスたちにも何か別の顔が見えてきて、物語が面白くなってきました。
全体ストーリーのテンポもよく、慣れてきたのか1巻よりすんなり読めました。
ただ、やはり今どきっぽいというか、今どきの子ども達が読む『ライトノベル的』な香りのする文章なのは否めないです。
今までの佐藤多佳子さんの作品とはちょっと違う気がするのは私だけでしょうか?
SFとか、不思議なことが好きな子どもたちには読みやすい作品だと思います。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子19歳、女の子14歳)
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