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春,休暇をヨットで過ごすことになったディックとドロシアは,鳥を愛する地元の少年トムと知り合い,念願のセーリング技術を学ぼうと,胸をおどらせます.ところが,トムがひなをかえすオオバンの巣を守ろうとして,ある事件を起こしてしまいます.ノーフォークの湖沼地帯を舞台にくり広げられる,スリルにみちた追跡劇.
これまで、このシリーズで北のほうにある湖を舞台に、夏休みや冬休みを過ごしに来たウォーカーきょうだいと、湖の近くに住むアマゾン海賊(活発な姉妹)の楽しい探検がメインでしたが、
ここにきて語り手(というほどいつも主役は張っていませんが)は、前巻で初登場したDきょうだいに移ります。
舞台もノーフォーク湖地方の水郷北部に変わります。
でも、やはりここでもヨット(小帆船)が大活躍!
作品のはじめにトム(オオバンクラブのメンバー)が乗っていると思われる小帆船=ティトマス号の見取り図と、ノーフォーク湖地方の簡単な地図が載っています。
物語の中で、子どもたちはこのノーフォーク地方の水脈を使い、ぐんぐん移動していきます。
なんので、「今、彼らはここにいるのか」「へぇ〜。このあたりには小帆船がぶつかってしまいそうな橋があるんだ」とか、思い浮かべながら楽しめます。
ただ、Dきょうだい以外なじみがないので、この舞台の中に気持ちが入り込むまでがやや時間がかかるかもしれません。
面白いのは、ドットが何かにつけて、「ナンシーならこうするかしら」みたいなことを思い浮かべてるんですよ〜(´∀`*)ウフフ
どっとはすっかりナンシー党になっちゃんたんですね〜。
タイトルにある“オオバン”というのは鳥の名前で、
このノーフォーク地方に来たDきょうだいが知り合った少年トムとその仲間たちは水辺に棲む鳥たちの観察と保護をしているボランティアグループだった、こういうタイトルみたいです。
今回も、ただただ水辺の鳥たちを観察するだけではなく(もちろんデックを始めちゃんと鳥の観察はしますが)、
初っ端から大変な事件が起きてしまうのですが、それは読んでからのお楽しみ!
さて、チェックしてほしいのは、Dきょうだいを預かっているミセス・バラブル
子と「提督」のシャッキとした行動力、子どもたちを信頼して一歩下がってしっかり彼らを守ってくれている。そんな姿が、とてもかっこいいです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子16歳)
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