弓の競い合いには勝ったが、アサギは長老頭から女屋行を命じられる。新たな世界を受け入れようと、布を織るアサギ。しかし、彼女の心は、満たされないままだった。そんな折、村では、あるうわさが流れる。しも村の住民が、突然いなくなってしまい、二度ともどってこないというのだ。アサギは、不審に思った巫女ばあさんから、密使の特命を受ける・・・。 一人の少女が苦しみながらも成長していく姿が共感をよび、い評価を得た『アサギをよぶ声』の続編。アサギの新たな活躍がはじまる。
3部作の2巻目とあって、もう少し緩い流れの話になるのかと、思っていましたが、そんなことはなくぐいぐいと進んでいきました。
1巻の最後のほうで弓の試合には勝ったものの、戦士になるための訓練をする男屋(戦士の訓練所)には入れず、結局、女屋で織物をすることになったアサギ。
でも、今まで同世代の女の子たちと会話をしてこなかったアサギには、この小屋で習ったことや出会った女友達もいい経験になったと思います。
架空の世界ですが、1つ1つの動きや風景の描写などとても細かく、リアリティーがあります。
1巻ではアサギのいる「しも村」と、との周辺だけが描かれていましたが、
2巻ではアサギが「しも村」をで、「とが村」へ向かうので、道中の山の風景、栄えている「とが村」の賑わいなど、違った景色が見えてきて面白かったです。
個人的には、見物(アサギにとっては偵察かな)に出て知り合った、
ほかの村の(たぶん徴兵制度みたいな形でこの「とが村」に来ていた)
アサギと同い年くらいの「ヒコ」が気に入りました。ものすごく優しい子です。優しいけど、その優しさに強さも感じます。
この本を手にしたら、ぜひ、「ヒコ」に注目してください。 (てんぐざるさん 50代・ママ 女の子22歳、女の子17歳)
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