好奇心旺盛でちゃっかり者のイヌのセッセ。
ちょっぴりなまけものでのんびり屋さんのサルのヨッコラ。
性格はまったく正反対の二人なのですが
なぜだか仲良く暮しています。
ある日、セッセはヨッコラに秘密でプレゼントをあげようと考えました。
ある「だいじなともだち」にあげるプレゼントのアドバイスをしてほしいという名目でヨッコラが興味をもっているものを直接聞きだそうとします。確かになかなかいい作戦。これなら失敗はなさそうです。
ところが、自分用のプレゼントではないからか、ヨッコラが提案するアイデアはどれも適当でいい加減なものばかり。挙句の果てには、とうとうそのプレゼントがヨッコラのためのものだとばれてしまいます。
全ての計画が失敗に終わったセッセは、ヨッコラの能天気さと図々しさに頭にきて、ヨッコラにとんでもないプレゼントを用意して、仕返しを計画するのですが・・・。
ハッとさせられました。
人の価値観は人それぞれだってこと。
大切なのは相手を思う気持ちだってこと。
二人のかみあわない掛け合いがたまらなかった前作を期待して読み進めるとすごい不意打ちです。ほろっとさせられました。ああ、今回は完璧にセッセの完敗です。すっかりヨッコラの純粋さと優しさに心打たれました。ユーモアたっぷりでなんだか憎めない魅力的な登場人物を描くのはナンセンス絵本でお馴染みの絵本作家、高畠那生さん。
やっぱり大好きな人のためを思って贈るプレゼントって・・・いいですね。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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