小学一年生の行事と生活、心の成長を描く「いちねんせいの一年間」シリーズ第5弾は、『ぼくらちきゅうじんだいひょう!』。
今日は、待ちに待ったはじめての遠足の日。
ぼくたちは、出発前に先生から言われたよ。
「町の人に出会ったら、小学校の代表のつもりで行動しましょうね」。
もし、他の国の人に出会ったら、「日本の代表のつもりで」、
そして、もし宇宙人に出会ったら、「地球人の代表のつもりで」って!?
なんだか、おおきな話になってるけれど、
もし本当に宇宙人に会ったら、どうしよう?
くすのきしげのりさんは、絵本『おこだてませんように』など、子どもの感受性を描いた作品で人気の児童文学作家。実は小学校の先生でもいらっしゃいます。「公共のマナーを守ろう」と言われるより、「宇宙人が見ているかもしれないから、地球人代表のつもりで行動しよう」と言われる方が、子どもたちもずっと楽しいし、自分で考えて行動することにつながると、あとがきに書かれていて、納得ですね。
よしながこうたくさんは、ユーモラスさを強調した濃い表現が魅力の絵本作家。ふつうの小学生が、「地球人代表のつもり」になると、表情やポーズまで代表然としたものに。スピード感、迫力ある表現、キラキラした小学生の表情に、ぜひご注目を!
(長安さほ 編集者・ライター)
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