パジャマに着替えて、絵本を読んでもらったらもう寝る時間。
でも、まだ眠たくなくて、なかなかおふとんに入らない、そんな子もいますよね。
このくまくんもそう。
おとうさんに肩車をしてもらって、ベッドまで来たけれど、
肩車からなかなかおりようとしません。
おとうさんがあくびをして、つぶった目を開けてみたら、
なんと、ベッドにくまくんの姿がないではありませんか!
「いったい どこへ いっちゃったんだ?」
くまくんのベッドを隅々まで探して、
おかあさんにもくまくんがどこに行ったか聞くおとうさん。
でも、おかあさんも、くまくんがどこにいったか分からないみたいです。
くまくんはどこに行ってしまったのでしょうか?
そして、おとうさんは本当に、くまくんがどこにいったのか知らないのでしょうか?
くまくんのかわいい行動に対する、おとうさん、おかあさんの対応は
とても大らかで、子どもに寄り添っていて、
おやすみ前にこんな穏やかで優しいひとときが迎えられたら……と
思わずにはいられません。
絵を担当したリチャード・スキャリーは、
世界中で愛されている「スキャリーおじさん」シリーズを描いた絵本作家。
本作も60年代にイギリスで出版されていて、
くまくんのお家のランプや、ソファ、子ども部屋のオモチャなど随所に
当時の様子を垣間見ることのできる、オシャレな1冊です。
(木村春子 絵本ナビライター)
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