ぴちぱちさくさく…美味しそうなコロッケが今揚がったばかり。
今日の夕飯かな。表紙だけで子どもたちは目が釘付けになるでしょう。
表紙を開くと大きなじゃがいも。
ぐつぐつ ことこと、ごろごろ ほくほく…ほらだんだんコロッケになっていくよ。
ぱらぱら ぺたぺた にぎにぎ …
この本には美味しいオノマトペがたくさん出てきます。
表紙のコロッケだけではありません。
茹でたじゃがいもをつぶすところも、コロッケに成形するところも、まるで目の前で作っているかのようなリアル感。絵から温度が伝わってきます。
そして何と言ってもパン粉をつけて油に入れる場面。
まるで音が聞こえてきそうな大きな気泡がたくさん立ち上って、見ているだけでワクワクしちゃう。
からりとあがったパン粉の香ばしい色。絶対美味しいコロッケにちがいない!
食べた時のさくさく、あつあつな食感や、ソースの味まで想像できてしまう。
小さいサイズの絵本なのに、絵に力があって大人数の読み聞かせにも向くでしょう。
1歳くらいから一緒にオノマトペを言いながら楽しめますね。
特別支援のクラスに読んだところ、みんな前のめりになってニコニコと楽しみました。
途中「美味しそう〜。」「お腹すいた〜。」の声が聞こえてきました。
裏表紙は食べ終わったお皿。
ペロリと平らげてごちそうさま。最後まで大満足な絵本です。
(山田裕子 小学校司書)
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