公園のベンチにくつしたの忘れものがありました。
そこへねずみくんが大慌てでやってきて
「ひぇー どうしよう。あっ いいものがあった!」
ピョーン……とくつしたに飛び込んだそのわけは……。
ねこから隠れるためだったみたい。
こんどはうさぎちゃんがやってきて、くつしたをお耳にすっぽり。
北風ピューピューのときはあたたかくしなくちゃ。
耳があたたまって元気になったうさぎちゃんは、壊れた橋のそばできつねの親子に会って……?
さて、くつしたはどんなことに使われるのかな?
だれかの忘れもののくつしたを、ねずみくんにうさぎちゃん、きつねの親子、こりすのきょうだいと、次々に動物たちが、それぞれちょうどいい方法で活用します。
隠れたり、あたためたり、袋にしたり……。
くつしたってすごい! 想像したらたくさんの使い道がありそうです。
いつも履いているくつしたが、違うものに見えてきますよ。
(実は、作者のお子さんのエピソードから生まれたおはなしだそう!)
最後には、くつしたを忘れた男の子が探しにもどってきて、素敵な笑顔を見せてくれます。
くつしたを履くのが嫌いな子がいたら、読んであげたくなる絵本。
子ども心をやさしく包む、親子の絵本タイムにおすすめの1冊です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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