現代の子どもたちがなかなか聞くことのできない戦争のお話を体験者に取材した絵本。父の仕事のために台湾で暮らすことになった少女は、船の中で女の子と出会いあや取りを教わる。やがて戦争が終わり、日本への引揚船の中で、二人は悲しい再会をすることに。
裕福な親と共に台湾に渡った少女が、戦争の中で経験し見聞きした現実は、体験した者でなければ解らないこと、語られることがなければ知り得ないものでした。
父親が戦争に行かなかった理由、台湾の人と日本人の間にあった深くて大きな溝、少女は様々な問題を突きつけられながら成長したのです。
そんな少女が引き揚げ船の中で見たものはあまりに悲し過ぎました。
戦争と人間と命と、様々なものを考えると、いかに戦争が虚しいものか痛感させられました。
(ヒラP21さん 60代・パパ )
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