ふたりでなら 見えない壁だって 登り切れる
中学1年生のあかりは、小学4年生でスポーツクライミングに出会って以来、毎日のように練習を重ねてきたが、年明けの大会で、スランプにおちいってしまう。スポーツクライミングをやめてしまおうか、とまで考えていたあかりだったが、ひょんなことから、目の不自由な人たちのスポーツクライミング、パラクライミングと出会う。
ナビゲーターとクライマーが2人1組となり、ウォールをのぼっていくパラクライミング。目の不自由な人が本当に壁を登れるのか、と半信半疑な気もちだったあかりは、実際に壁をのぼっていくクライマーの姿を目にし、感動を覚える。
ナビゲーター役として体験イベントに参加したあかりが、ペアを組むことになったのは、同い年の昴というクライマーだった。態度も口も悪い昴のことを、はじめは嫌っていたあかりだったが……
2020年にむけて読者の関心の高まる「パラスポーツ」をテーマにした創作児童文学。主人公・あかりとパラクライマー・昴の物語を通して、「視覚障害やパラスポーツへの理解」をうながす、ほかにはない児童文学です。
続きを読む