独奏マリンバと、弦楽合奏、ピアノという編成のマリンバ協奏曲(全三楽章/演奏時間約25分)。作曲者によれば、「曲名の『混線するドルフィン・ソナー』の「ソナーsonar」とは水中音波探知機のことで、それに「ドルフィン」を冠してイルカが発する鳴音のことを表現しています」。イルカが紺碧の海を伸びやかにを回遊する様が目に浮かぶような曲。マリンバならではのスケール、アルペッジョ、コード、トレモロなどのスピード感あふれる響きと弦五部+ピアノのアンサンブルが爽快な作品。
委嘱・初演はドイツで活躍するマリンバ奏者・布谷史人。(初演「布谷史人マリンバ・リサイタル:協奏曲の夕べ」指揮=ヤニック・パジェ/2017年9月14日/ロームシアター京都メインホール)
好評を博したこの曲は、ドイツのエームスクラシックス(Oehmsclassics)のCD(『マリンバのための協奏曲集〜ヴィヴァルディ、セジョルネ、信長貴富』マリンバ=布谷史人、ピアノ=ベンヤミン・ヌス、ヨハネス・シュレーフリ指揮&マンハイム・クアプファルツ選帝候室内管弦楽団:Oehms OC1891)にも収録され、海外でも注目を集めている。
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