爪をガジガジ噛んでしまうことがクセのゆうちゃん。
お母さんには「やめなさい」って言われるけれど、なかなか直りません。
そんなゆうちゃんを、いたずら好きなおばけが見ていました。
「もし、ぼくがぜんぶかんじゃったら? ウヒウヒヒ」と、
おばけはゆうちゃんにスポン! 乗り移ってしまいました。
さっそく爪をガジガジ。でも、
ゆうちゃんはいつも噛んでいるから、爪が短すぎて噛めません。
「それなら、こっち!」今度はお母さんにスポン!
ガジガジガジガジ……
お母さんが爪を噛む姿を見て、「おかあさん! どうしたの?」
ゆうちゃんはビックリ!
調子に乗ったおばけは、次から次へといろんな人に乗り移って、ガジガジ爪をかんだので、たちまち大きなニュースになりました。
でも、ニュースで「爪の間にはばいきんがたまりやすい」と聞いた、おばけ。なんだかお腹が痛くなってきて、「た、たすけてーー!」
爪をかむのは、子どもたちの中でも意外と多い、困った癖ですよね。
この絵本の中には、爪の役割や、爪をかむことで起こる困りごとが、小さいお子さんにも分かりやすく紹介されています。爪の役割を知ったら、ゆうちゃんのように、「わたし、もうかまないよ!」と言うお子さんも出てくるかも?
作者のよしむらあきこさんは、「なにかと癖のある男子を育てた経験のある」ママなのだそう(著者紹介より)。ご自身の子育ての中で、「こんな絵本があったらいいな」と思った経験を踏まえた作品は、『つめかみおばけ』以外にも、『おなかのこびと』や『はなくそにんじゃ』があります。どれも、楽しく読めて、からだのふしぎを丁寧に紹介している絵本です。
ちょっと困った癖を持つお子さんと一緒に、楽しんでみるのもオススメです。
(絵本ナビ編集部)
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