お誕生日に、ママとパパと遊園地に来た、もあちゃん。
ぐるぐる回るコーヒーカップやメリーゴーランドに目を奪われ、興奮したもあちゃんが「あたし、あれにのる!」と振り返ると……。
ママとパパはいなくなっていました。
どうする、もあちゃん!?
まずは「ママとパパが迷子になっちゃったの」とソフトクリームやのお姉さんに相談します。
迷子になったのは自分ではありません。
次々に目の前にあらわれる、大きな機関車や、遊覧船に「あれにのってまっていよう」と言うもあちゃん。
「迷子?」と聞かれるたびに「ママとパパが迷子なのっ」と答えます。
遊園地から海へ。そして夜空へ、宇宙へ。
めくるめく、もあちゃんの旅はいったいどこへ着地するのか。
ママとパパはどこにいるのか!?
ファンタジックな場面の連続です。
文はNHK連続テレビ小説『ウェルかめ』をはじめ作品多数、脚本家で作家の相良敦子さん。
絵は、装丁・広告、商品パッケージやグッズで幅広くイラストを提供しつつ、『キャラメルゴーストハウス』『こはるとちはる』(ともに岩崎書店)など絵本も手がける北澤平祐さん。
赤やピンク、やさしいキャンディーのような色使いが、ファンシーでありながら、おしゃれで斬新な雰囲気を醸し出します。
読み終えたらもう一度、もあちゃんと不思議な世界へ飛び出したくなる子どもたちがいることでしょう。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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