
「ねえ、みてみてリボンむすべるようになったの。かわいいでしょ?」 小さな女の子が笑顔で話しかけてきます。いっぱい練習したのよと、お部屋の中に案内されると、そこはリボンだらけ。棚の取手にも、カーテンにもベッドにも、リボンがいっぱいです。
せっかくだから可愛くなった写真も撮ろうと、カメラを手にした女の子。もっともっとリボン結びがやりたい! と目についたもの全てにリボンをかけていきます。スプーンとフォーク。妹のあーちゃん。そしてねこのみーちゃんにもリボンをつけようとして……。
作者のまえはらあきこさんは、「かわいいたまご」でおひさま大賞佳作入賞。アサヒ飲料株式会社が企画するカルピス絵本『ちょっとだけちょっとだけ』の絵でデビューした新人作家さんです。カラフルでキュートなイラストに、子どもだけでなく大人も釘付けになってしまいます。
誰もが真似してリボンむすびしたくなる、とびきりかわいいお話。女の子はラストシーンでも「つぎはなにをかわいくしようかな」と思案中です。まだまだ満足していないようで、リボンを手になにやら物色しています。さて、どんなものを見つけたのでしょうか? ぜひ裏表紙までチェックしてくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)

リボンむすびをおぼえたわたしはもっともっとむすびたい!
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