ある春の日、ぼんさいじいさまが自慢の盆栽を眺めていると、しだれ桜の盆栽の中にひいらぎの冠をかぶった小さな少年が現れました。少年はじいさまに、今日がその日だと告げ、じいさまは今日が最後の日であることを悟ります。じいさまの周りに、庭中からこれまで慈しみ親しんできた沢山の生き物たちが集まってきました。じいさまは皆に見送られ、ひいらぎ少年に手をひかれて、心穏やかに旅立つのでした。大地と命を描き素晴らしい作品を残した故・木葉井悦子の傑作絵本、待望の復刊です。
ぼんさいじいさまを読ませて頂いて、とても感動しました。これは何よりも心地よいお話です。この本でしだれ桜の盆栽の中に小さな少年が現れますが、私はいつの間にか、この不思議な世界の虜になってしまいました。そしてこの少年もぼんさいじいさまも大好きになりました。とても奥深いお話だと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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