デビュー作「給食番長」では、そのインパクトある画風とともに、学校、給食、博多弁・・・と様々な方向から話題にのぼり、すっかり人気絵本の仲間入り。そして「わんぱく小学校」シリーズと銘打ち、その第2弾がこちら「飼育係長」。飼育係と聞いて、ノスタルジーを感じてしまう方も少なくないはず。
今回の主役は、そんな飼育係のまさおくんです。(実は「給食番長」の表紙にもちょこっと顔を出しています。)
学校の遠足で訪れた動物園。そこで出会った1匹の動物を巡って、またまた「番長」のクラスの子ども達が大波乱を巻き起こします。
とにかく表情豊かな子ども達や、独特な存在感を放つ動物達(特に、悩み抜いて選ばれた主役の動物のその迫力!)に目を奪われがちですが、伝わってくるメッセージはシンプルで熱いもの。
「生き物と向き合う」。思いやる心、とはどんな事か考えさせられます。このバランス感覚も人気の秘密なのではないでしょうか。
今回は、制作の段階から声に出して読む事を想定していた、というだけあって生き生きした会話で進むストーリーはお話会にも持ってこい。勿論今回も、博多弁バイリンガル絵本です。
作者的には、一押しポイントは、画面の隅々に出てくる不思議な生き物達だそうですよ。
またまた話題の予感!?
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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