「いち」は人差し指1本、「に」は人差し指と中指の2本。 そんな風にして指で作った数字を両手で組み合わせて、おにになったりにんじゃになったり大変身!
実は『ゆびのすうじ へーんしん』の手遊びは、手話から生まれたもの。 作者の齋藤陽道さんはろう者の写真家で、日々お子さんたちと手話の手遊びを楽しんでいるそうです。 また、手話の正確さにもこだわって絵を描かれたのは、イラストレーターのあわいさん。 登場する子どもたちの手から可愛さだけでなく力強さも伝わってくるのは、きっとお二人の熱意があったからこそ。 手話と言えば「ありがとう」ぐらいしか知らなかった私ですが、親子で数字の手話をやってみると、声を発しないコミュニケーションってこんなに心と心の距離が近く感じるものなんだ! と驚きました。 いつもより相手のしぐさに意識が向いて、目と目が合って。なんだか楽しいのです。 絵本にあるQRコードを読み取れば手遊びを動画で見ることもできるので、チェックしてみてくださいね。
(近野明日花 絵本ナビライター)
1と1でなーに? あたまに つのを つくろう えっへん えへん こわーい かおの…… おに!
手話の数字表現が、いろいろなものに「へーんしん!」 手話のある生活からうまれた、たのしい手あそび絵本です。
深く考えず、「すうじ」に反応して手に取ったのですが、
おお、これはすごい。
手遊びというのも良き良き、なのですが、何と、実は、手話数字。
それを使って、いろいろな物に変身するというのですから、愉快です。
表紙絵の子どもの迫真のなりきり具合に、
これはこどもたちがはまるとすごいことになりそうな予感。
ラインナップも、忍者や恐竜なんて、ツボでしょうねえ。
ラストの着地もお見事。
作者はろう学校出身という事で、その思いもたっぷりと。
QRコードから手遊び動画も見ることができるのも、嬉しいです。
手話の学びとしてもおすすめです。 (レイラさん 50代・ママ 男の子29歳、男の子27歳)
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