思い出の中でずっと生き続けている
胸には ぽっかりと穴があいていました きみが すうぅっと 飛びたっていったあの日から ずうっと
大切な人との別れを経験し、ぽっかりとあいた胸の穴。 深い悲しみから救われない生活を送る主人公。 穴が煩わしくなり、ボールを入れてみると、ボールとともに手紙が飛び出てきて…。
不鮮明で見づらい絵が効果的な、不思議な絵本です。
読みづらい文字も、主人公の青年の心の頼リない思いを絞り出しているようです。
失恋のお話です。
心の穴の中にいる女性は、去っていった人でしょうか。
思い出の女性の幻想とのやりとりは、どこか病的です。
想像の彼女と抱き合うところでお話は終わります。
自分としては、心の傷を乗り越えた、鮮明な絵で描かれる第2章を期待したい思いです。
心のもやもやを考える絵本でした。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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