なくなった人のたましいが家にかえってくるお盆。
ばあちゃんと、さんたと、兄ちゃんは、たましいをおむかえするための火をたいていた。
「しんだ じいちゃんも きてくれるかな。」
さんたと兄ちゃんが漁師だったじいちゃんの話をしていると、ばあちゃんがいった。
「きょうは けっして 魚を とっては いけないよ。」
ところが日がくれると、兄ちゃんがふねをだした。
「さんた、きょうは だれも 魚を とらない。おらたちが ひとりじめできるぞ。」
兄ちゃんがいったとおり魚がたくさんとれて、むちゅうになるふたり。
そのとき、遠くにふたつの光がぺかりと見えて、音もなく近づいてきたのは……うみぼうずだった!
ひしゃく よこせー
ひしゃく よこせー
うみぼうずの声にひしゃくを投げようとすると、「そのまま わたしては いかーん!」というだれかの声が!?
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