森毅先生が書き下ろした軽妙洒脱の数楽エッセイ。数楽の楽は、学ではありません。ほんとうは、すうらく博物誌に
したかったのですが、なんのことだかわからなくて売れないと困る、とだれかが言ったので、数楽にしました。
内容はかなり高度なのですが、小学生の数学好き少年が、オモシロカッタヨ!と便りをくれます。
やはりこの世界には、子どもでも数学の天才がいるのだと編者は知りました。どんな内容か、一つだけご紹介しましょう。
「ゼロ」
数学の採点者にとって、白紙答案ほど嬉しいものはない。
良心の痛みなしに、安心して0点をつけられる。
なにか書いてあると、なん点にしようかと悩まねばならなくなる。
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