とどろヶ淵の仲間が、年に一度の夏越しの大相撲大会に出かけた日。ひとり留守番していた小さな河童メッケは、 滝の水が止まっていることに気づき、その原因を探るため、冒険に出発します。でも、目的地の沼には、 水も仲間の姿もなく……。全て取りもどすには、いけにえが必要と言われたメッケは、自ら地の下への入口に 飛び込みますが……。人気作家・富安陽子氏の「自己犠牲」の大切さを問う、上質のファンタジーです。
作家の富安陽子先生は、この作品を執筆してくださったとき、一章ごとにFAXで原稿を送ってくださいました。 担当である私は、幸せなことに、この作品の最初の読者であり、連載のマンガを心待ちにするように、 先生から送られてくる原稿をワクワクしながら待っていました。読み進めるごとに、先が気になって仕方ないのです。 それくらい、おもしろいストーリーなのです!そして、画家の広瀬弦先生が描いてくださったキャラクターが、 今まで見たこともないような河童たちで、最初に見せていただいたとき、とても興奮しました。 作品に登場する他のキャラクターも、非常にユニークで、作品世界を大きく拡げてくださいました。 「一体、どんな作品なの……?」。とにかく「ご一読あれ!」な作品です。 (佼成出版社HP「編集者から」より)
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さすが、富安さん!
富安さんらしいメリハリがあって、ちょっぴり勇気のいる冒険物で、素直に面白かったです。
普通河童の物語というと、人間の子どもとの交流ものなどが多いですが、この物語には河童と動物たちしか登場しないところが、他の河童が出てくる作品と大きく違うところかな?
また、巻末の裏表紙に本文の中では直接描かれていなかった「河童文字」の五十音表が書かれていて、笑えました。
イラストを書かれた広瀬弦さんの紹介の一覧を見ると、なんと、「河童」関連の物語が多いことにびっくりしました。
もしかして、広瀬さんは河童が大好きなのでしょうか?
文字の大きさやスペースのレイアウトを見ると、小学校中学年くらいにお薦めしたい作品です。
それほど長い物語ではないので、す〜と、楽しく読み切ることができます。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子10歳)
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