いたずらばかりしてうちから追い出されたオニの子ドンは、同じくいたずらばかりしてうちから追い出された人間のこうちゃんの上におっこちてきました。 こうちゃんはびっくりして、「なんだよ、おまえ」とたいこをドン! 「オニの子だよ」「おまえは、なんだよ」とドンちゃんもたいこをドン!ドン! そこへこうちゃんのおとうさんとおかあさんもやってきて、たいこをドンドコドンドコ。 ドンちゃんのおとうさんとおかあさんもやってきて、たいこをドカシャバドカシャバ。 人間の世界からも、オニの世界からもみんなが集まってきて、みんなでたいこを叩いていると、突然、みんなのたいこが 「ドオン!」 と、あいました。
いたずら者こうちゃんがドン! とたいこをたたくと、オニの子ドンはドンドン! とたたき……お母さんやお父さん、犬や猫や牛もでてきて……愉快なたいこの音がいっぱいに広がる絵本。
【田中パパ】 長新太の絵本は、すごい。コドモに善かれ、なんて計算はまったくされていない分、最初の1ページ目から、あっという間に不思議な笑いの世界に入ることができる。この本は読む時の、ことばのリズム感や勢いがとても楽しかった。 最後の「ドオン!」をどれだけ大声で言えるか、パパは試されそうだけどね。 長さんの絵本で他に好きなのは「ゴムあたまぽんたろう」「キャベツくん」「おなら」。ボクは日本で一番ユニークでUnusualという表現がぴったりの作家だと思っている。
イラストは大好きな長新太さん。
オニの子ドンと、人間の子こうちゃんは揃っていたずらっ子。ある日、いたずらのしすぎで家から追い出されます。
そして出会った2人は、タイコを持っていて…。
「おまえ、なんだよ」ドン! ドン!
「にんげんのこだ」ドンドコ ドンドン ドン!
てなぐあいにタイコを打ち合い始め、ドンドコ ドンド やっていると、「こうちゃんに なにを するの」とお父さんとお母さんもタイコを持って、参戦。
更にドンちゃんのオニのお父さんとお母さんもやって来て、ドンカシャバ ドカシャバ。
そうこうしている内に、イヌやネコやニワトリやウシやその他みーんな集まって来て、すごい騒ぎになっていく。
山下さん独特の音楽感性と、長さんの素晴らしい表現力で、とっても魅力的で、面白い絵本に仕上がっていると思います。
山下さんの第1作「もけら もけら」とはまた違った味わいで、3歳児の下の子も、面白がって、何度も読まされました。 (てんぐざるさん 30代・ママ 8歳、3歳)
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