はっぴいさんは困ったことや願い事を聞いてくれるのです。 はっぴいさんは山の上の大きな石の上に、時々来るのだそうです。 なんでものろのろのぼくは、のろのろじゃなくなるようにと、なんでもあわててしまうわたしは、あわてなくなるように、はっぴいさんに会いに行き、その途中で出会います。 待っても待っても、はっぴいさんは現われませんでした。 「のろのろは なんでもていねいだからだとおもうわ」 「あわてるのは なんでもいっしょうけんめいだからだとおもうよ」 はっぴいさんは来ませんでしたが、太陽を見ているうちに、二人はなんだかはっぴいさんに会えたように思いました。
はっぴぃさん、はっぴぃさん、ぼくらのねがいをきいてください!どうぞ、どうぞ…。荒井良二が6年ぶりに発表する新作絵本。
この絵本、親のほうがじ〜んときます。
初めて読み聞かせた時、感動して泣いてしまって、娘に「だいじょうぶ??」と心配されました。(笑)
この絵本はいただきもので、最初のページに戦車みたいなものが描いてあるし、なんだか怖いなぁ…と思いながら読み始めたのです。
でも読み進めていくと、性格のまったく違う「ぼく」と「わたし」の重なり合いに引き込まれてしまいました。
二人とも「はっぴぃさん」という具体的な、でも実体のないものを追いかけていたのですが、ふと気づくのです。
そして気づいて、晴れやかな気持ちで別れていくのです。
読みながら共に気づけたとき、娘も感動できるようになるのでしょう。
その時まで、大事にとって置いてあげようと思う絵本です。 (やまももママさん 30代・ママ 女の子3歳)
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