ふわふわでころころ、可愛い子犬のころわんは小さい子どもたちにも人気者です。
あれあれ?でも今回のころわんは、もっと小さなあかちゃんねこに出会ったみたいですよ。
ころわんが公園に遊びにいくと、ベンチの下から小さな声が聞こえてきます。
「みゅう、みゅう、みゅう」
あかちゃんねこは、鳴きながらころわんのそばにやってきます。
「やめてよ、ぼく、おっぱいでないんだよ。おかあさんのところへいきなさい、ね。」
それでもついてくるこねこ。とうとうみずたまりでばしゃん!
どうやらこの子、迷子になっちゃったようです。
そこでころわんは、こねこをつれて一緒におかあさんを探しにいきます。
ちょっとお兄ちゃん気分のころわん、無事に見つけてあげることができるのかな。
まだまだ幼いころわん。でも、自分より小さくてか弱い子に頼られるのも悪い気はしない。
「おにいちゃんなんてよばれたの、はじめて」
そう言って照れくさそうにしているころわんの気持ち、よくわかるよね。
「ころわん」シリーズが長く愛され続けているのは、その一話一話に子どもたちの健やかな成長を願う作者の思いが込められているから。優しく包み込むような眼差しを感じることができます。
今作のちょっと頼もしいころわんも、また魅力的ですよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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