|
美しいだけでなく、智恵と勇気でしあわせをつかむお姫さま。グリム童話の再話に、アニタ・ローベルが腕をふるった豪華絵本。
いわゆる一つの「シンデレラ物語」です。
鬼のような王と結婚させられそうになったお姫様が、幸せな結婚をするまでのお話。
嫁入りを阻止するために、姫は、難しい嫁入り支度を要求します。太陽のような金と、月のような銀と、星のように輝く3枚のドレス。そして、国中の千種類の獣の毛皮を、少しずつ集めて作った上着を揃えて欲しい。
無理だと思われた難題をクリアされ、結婚を拒否できなくなり、思い余ってとうとう姫は、城を逃げ出すことにします。
このドレスと、毛皮だけを持って・・・。
そこからは、自分の力だけで幸せをつかんでゆく、なかなか力強いお話です。
自分の身に付けていた能力、魅力、知恵を使い、未来を切り開くところは、従来のシンデレラのように、幸せを待つというような受身な姿勢ではなく、より現代的。
千の獣の毛皮には、ちょっとぎょっとするものがありましたが、なかなか面白いおとぎ話で、力強く、賢い姫には、好感が持てます。 (はなしんさん 30代・ママ 女の子6歳、男の子4歳)
|