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カエルくんは、さらにかんがえていた! 哲学するカエルくんと、彼につられて考えてしまうネズミくんの愉快なやりとりを読むうちに、いつのまにかご家庭でも一緒に哲学してしまうでしょう。シリーズ4巻目になる本書は、「いのち」「あめ」などについて、よーくかんがえます。
今回のカエルくんのメインテーマは「いのち」。
いつものごとく、唐突にカエルくんは友達のネズミくんに尋ねます。
「いのちって、どこにある?」
そこから、いのちのある証拠について考え、「からだのなかに、いのちがあるから、生きてるんだ!」と、『手のひらを太陽に』の歌詞そのまんまみたいな答えを得ます。
カエルくんとネズミくんは、周囲にいる友達(虫や動物)を更に観察します。
その時、チョウさんが葉っぱに卵を産みつけるのを見つけました。
「たまご!たまごもいきてるの?」という、カエルくんの問に、チョウさんは答えます。
「もちろん!
わたしのたまごは わたしのいのちよ!」(う〜ん、名言です。)
それを聞いてまた、閃いたカエルくん。
「ぼくのいのちは
ぼくの おとうさんと おかあさんの いのち!」
いのちって、目には見えないけれど、親から子へ、そしてまたその子へと繋がっていくんだ。そんな、作者の温かい思いが伝わってくる内容でした。
いわむらさんの、一見単純で、線のはっきりしたカエルくんやネズミくんが、難しい(倫理の)世界の転回を子供でも分かるようにまとめあげてくれています。 (てんぐざるさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子4歳)
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