むかし、あるところに、あまりなまけていたので、からだじゅうが、かびだらけになってしまったほどの、なまけんぼうがいました。あるとき、なまけんぼうは、なにもせずにらくにくらせるよう、やさしいまほうつかいにおねがいにいこうと、でかけます。なまけんぼうは、さて、どうするのでしょう?モルダビア(ソビエト)民話のおおらかさを、明るく、力強く描いた、オリジナル民話絵本!
日本の昔話にも「三年寝太郎」とか「ものぐさ太郎」とか、ものぐさ物のお話はありますが、たいてい最後は人の役に立ついい若者になる話です。
ところがこの民話の主人公は最後までダメダメ人間で、それが原因でとんでもないラストを迎えることになってしまいます。
後書きの解説を読むと、結局《働かざる者、食うべからず》という考えの民族の勤勉さを物語っているお話だそうです。
ストーリーの全体的な展開は面白いです。
主人公のなまけんぼうの男は、髭面でちっともかっこよくないですが、ラストの方では、いろんな意味で目が離せなくなっています。
昔話や民話は子どもの年齢にあまり関係なく読めるそうです。
物語を理解できるような4,5歳くらいのお子さんたちからお薦めします。
ちょっと風変わりな物語なので、興味のある方は是非、読んでみてください。
(てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳)
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