やあ、いらっしゃい。今日は、どんな夢がほしいのかな?
「うつろのゆめや」は、森の動物たちに夢を売るのが仕事です。
ふくろうは、朝のまだ暗いうちから村へ出かけて、家の屋根から屋根へ、静かに飛び回ります。
そして、眠っている子どもたちから抜け出し、空に上ってきた夢を、すばやく捕まえては、
やぶれないように、そっとうつろへ運んで帰るのです……。
作者の久留島武彦は、明治から昭和にかけて60年間にわたり、日本各地を訪れ、
多くの子どもたちにすばらしいお話を語って聞かせました。
そうしたお話の一つ、『ゆめうりふくろう』は、森に棲むふくろうが夜明け前に人里まで飛んで来て、
そっと人間の子どもが見た夢を集め、その夢で森の動物たちを幸せにするというお話です。
神秘的でユニークな、そして心温あたたまるストーリー展開で子どもたちを惹き込むこの作品は、
彼の数ある代表作の一つといえるでしょう。
「日本のアンデルセン」と呼ばれ、「子どもの膝ひざの前の友達でありたい」と常に願い、
子どもの目線で接することを心がけた口演童話家、久留島武彦の絵本化第3弾!
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