美味しそうな食べ物が画面いっぱい!
「ぼくの好きなものは これとこれ。きみは?」
ソフトクリームとりんごを持ったぼくは、みんなに問いかけます。
それに対して嬉しそうに答えるのはウシさん。
「そりゃあ もうー おいしい草にきまってるよ」
本当に美味しそうにモシャモシャ食べています。
ネコさんは魚をもがもがふがふが口一杯にほおばり、
小鳥さんたちは木の実を夢中でついばんでいます。
他にもウサギさんやニワトリさん、ライオンさんやキリンさんも。
みんな幸せそうな顔をして大好きな食べ物を食べています。
最後に登場するのはクジラさん!
クジラさんが大好きなのは一体何かな…ほっほっほ。
ああ、何だかお腹が空いてきました。
それもそのはず。この絵本は、ましませつこさんが、40年も前に、当時少食だった小さな息子さん達のために何とか食べ物に関心を持ってほしいとお話をしながら描かれた絵。そこに神沢利子さんが可愛らしい文をつけて絵本となったものだったのです。
(当時のものはペーパーバックで絶版になっていましたが、今回新たに描き直されて発売となりました!)
同じ悩みを持つお母さんたちも多いはず。
「食べなさい」といっているわけではなく、自分の好きな食べ物を探したくなっちゃうこの絵本は、お母さんたちへの応援の気持ちも込もっているのかもしれませんね。
それにしても、ましまさんの描く動物たちって、見ていると何だか時間がゆーっくり過ぎていくような気がしませんか?
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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