自分らしい飛込みをさがしはじめる少年たち
『つきのふね』や『カラフル』がそうであったように、
この『DIVE!!』もまた、児童文学として書かれながら大人の読者も堪能できる作品になっている。
旬な作家は何を書いてもいきいきとしているが、現在の森絵都も例外ではない。
まったく、うまい。この小説に躍動感がみなぎっているのは、
ダイビングというスポーツの魅力を力強く鮮やかに描いていることもあるが、
森絵都という作家が小説界において今もっともダイナミックな存在だからである。
――『DIVE!!』第1巻書評より 評論家北上次郎(日本経済新聞社2000年8月20日)
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