シモンというのは「やりたいほうだい」のうさぎの子。
困ったときには、こう叫ぶのです。
「あっ、オオカミだ!」
そのすきに「やりたいほうだい しほうだい」。
…本当にいけない子です。
部屋はシモンの好きなもので散らかし放題。
おしっこだって好きなところでしちゃう。
あれ、何か企んでそうな、でも愛嬌のあるこの表情、見覚えあるぞ。
うちの息子? いやいや(それもあるけど)。
…あの伝説の一言で爆発的な人気者になった『うんちっち』のシモンではありませんか。
うさぎたちの前で「オオカミだ!」なんて。胸がスカッとするほど悪いことしちゃってます。でもあんまり調子に乗っていると、強烈なしっぺ返しをもらいますよ。やれやれ、大人しい子になったのかな…?
子どもたちは、あっという間にシモンの味方になっちゃうようです。まるで共犯者のような表情!楽しそうです。怒られるってわかっていても、そのギリギリの緊張感が子どもたちにはたまらないようですね。困ったものです。
でも、このたくましさ。嫌いじゃありません。(本当は大好き!)
フランスのロングセラー、そして『うんちっち』の姉妹編。待望の再刊です。
どちらもみんなで読んで、大声で盛り上がってくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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