ぺーテルの妹のレーナは5歳。まだ学校には行っていません。
お兄ちゃんのペーテルがうらやましくてたまりません。学校ごっこをしながら、自分にも先生がいたらいいなと思っているのです。
「わたしも がっこうへ いきたいな」
すると、ある朝ペーテルはレーナに言いました。
「今日は がっこうに つれていってあげる。」
二人で手をつないで向かった学校は、さてどんな所だったのでしょう?
まだ字も読めないレーナでしたけれど、大人しくすわっているようです。
ちょっと泣きそうな時もあったけど、お兄ちゃんが困ると思って我慢します。
レーナが活躍する場面だってあったようですよ!
たくさんのお友達や色々な授業、そして給食や休み時間。
レーナの目には学校がどう映ったのでしょうね。
「がっこうが どんなところか ちゃんとわかってよかったわ。ペーテルおにいちゃん、ありがとう」
好奇心いっぱいだけど初めていく学校ではちょっと緊張している妹と、小さな妹をさりげなく気遣うお兄ちゃんのやりとりを生き生きと、そして優しい眼差しで描き出しているのは「子どもの本の女王」リンドグレーン。
そして絵は「ロッタちゃん」シリーズの画家ヴィークランド。ファンにはたまらないコンビですよね!
にぎやかな学校の様子や個性的なクラスメートたちの表情が物語をにぎやかにしてくれています。
スウェーデンの子どもたちの伸び伸びした雰囲気、可愛らしい服装や家の中の家具など、リンドグレーンの絵本を読みながら感じる憧れの気持ちは大人になっても変わらなくて嬉しくなります。
前作『ぼくもおにいちゃんになりたいな』と合わせて読むのもおすすめですよ!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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