長方形、三角、五角形。
いろんな形が並んでいます。
そしてみずいろ、ちゃいろ、きいろ、ももいろ。
いろんな色をしています。
色がいろいろあるのです。
おかあさんが言います。
「みずいろは どうれ?」「ちゃいろは どうれ?」
絵本の向こうでみんなが答えていくと、ひとつずつ消えていくみたい。
ぼくは聞きます。
「しろは色じゃないの?」
どうなのかな?
『ホーキのララ』と同時発売された沢木耕太郎さんのこの絵本。
こちらは読んでみると驚くくらいシンプルな内容です。複雑なストーリーがあるわけではありません。
でも、読んでいる子どもたちの元気な声が聞こえてくるようです。
沢木さんの子育て時代、子どもとのやりとりの中から生まれてきた作品と言われて納得。
小さな子どもが好奇心いっぱいにのぞきこんだり、親子で一緒に考えてみたり、
読んであげる大人も、読んでもらう子どもも、一緒に楽しめる絵本になっているのです。
和田誠さんの魅力的な絵とともにめくる、最後のページには大人も子どもも思わずびっくり!
子どもの元気な「みずいろはこれー!」っていう声を聞きたくなったら、何度でも読んであげてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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