きっと赤毛のアンに出会える!
カナダの東端に浮かぶ小さな美しい島、プリンス・エドワード島。
原作者モンゴメリが生まれ育ち、生涯愛し続けた「世界一美しい島」を旅する究極のガイドブックの登場です。『赤毛のアン』を片手に、旅にでる準備はできましたか。
林檎の白い花が咲き乱れるプリンス・エドワード島におりたった赤毛の女の子、アン。不安な気持ちで今にも押しつぶされそうなアンがマシュウを一人で待っていた駅。マシュウと馬車に揺られながら辿り着いた先にアンが見た緑の屋根、緑の窓が特徴的な「グリン・ゲイブルス(緑の切妻)」。物語に登場した思い出のあの場所が、あの風景が、まるで時がとまったかのようにすぐ目の前に存在するのです!
そんな贅沢な体験を堪能させてくれるのは、プリンス・エドワード島の美しい素顔を撮り続けている吉村和敏さんの写真。アヴォンリーのモデルとなったキャベンディッシュやモンゴメリの生家はもちろんのこと、真っ青な空の下、のびのびと広がる田園風景や海岸線、そして島の人びとの生活が垣間見ることができるそれらは、約100年前に書かれた作品の舞台とは思えないほど、瑞々しく美しく存在します。本には、「赤毛のアン」の物語をたどりながら、それぞれ印象に残る建物や場所が丁寧に紹介されていて、ただ単純に観光するだけではない、短時間でもアンやモンゴメリと同じように島の空気を体感できるそんな旅をおすすめしてくれます。巻末には、作品別に「赤毛のアン」のアン・シャーリーの生涯をまとめた要約に加え、作家のL・M・モンゴメリ、翻訳者の村岡花子さんの貴重なエピソードも。これを読んだら、必ずプリンス・エドワード島に行きたくなります!
すぐに叶わなくても、本を開けば、そこにはいつもアンが待っていますよ。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
続きを読む