さあ、みなさん。
40年前に発売されて以来、今もずっと読み続けられている、かこさとしさんの人気絵本『どろぼうがっこう』。あの絵本の結末を覚えていますか?
舞台がどろぼうの学校、宿題はどろぼう、遠足ももちろん!?
・・・なんていう驚きの設定でありながら、子どもたちだけではなく、その親御さんたちをも魅了してしまったこのお話。最後は全員ろうやに入ったまま40年以上も経ってしまったのです。
さて、その続きのお話を描くのですから、まずは「どろぼうがっこう」のみんなをろうやから出す、つまり「脱獄」をさせなくてはなりません。
作者のかこさとしさんはずいぶん悩んだそうです。脱獄の記録を調べ、驚嘆し、狂喜したあげく、あんまり見事な脱出法を描いて手本になってしまったらいけないと迷い、描き直し・・・。
結果的にたどり着いた、驚きの脱獄ストーリーとは!?
どろぼうがっこうのみんなは、刑務所の規則を守り、少しぐらいつらい事があっても我慢して毎日を暮らしていたので、すっかりみんなの手本になっていました。
そんなある日、ついにくまさか先生が動きだします。
「そろそろいい頃合いになった。二月四日の八時、だつごくするんだ。」
「はーい。」「へーい。」「ほーい。」「ここをにげだすなら『にげだつ』と言ったほうがええですね。」
相変わらずのんきな反応の生徒たちですが、その日は近づいてきます。
ところが、思わぬ出来事がどろぼうがっこうのみんなを待ち受けていたのです・・・。
ページをめくるたびに起こる予想外の展開に、大人も子どももドキドキするやら、あきれるやら。そのまま笑いが止まらなくなって。気がついたらすっかりどろぼうがっこうの面々との再会の喜びを満喫していることでしょう。
その後はもちろん、同時発売の『どろぼうがっこう だいうんどうかい』も合わせて読んでみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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