9歳の男の子ネートが身のまわりで起きる事件のナゾをといて活躍する「ぼくはめいたんてい」シリーズの最新刊が、このたび30年ぶりに日本で翻訳発売されることになりました!「ぼくはめいたんてい」シリーズといえば、1巻目の「きえた犬のえ」が1982年の発売以来、ロングセラーとして人気を博しているシリーズ。そんな待ちに待った、めいたんていネートの新たなお話。今回の事件の依頼者は、ちょっと変わった女の子ロザモンド。ハロウィンの夜にいなくなった飼い猫の「小さいヘックス」を探してほしいというのです。ネートは、あいぼう犬のスラッジを連れて、古くて暗いおばけやしきへと探しに行くのですが・・・。
大人も顔負けのネートの捜査ぶりや、最後までナゾの答えが分からない面白さは今回も健在。お話を読み終える頃にはすっかりネートのしっかりぶりに感心してしまうのですが、このシリーズの楽しさはそれだけではない細部にもたっぷりあります。たとえば、ネートがひと休みする時に食べる美味しそうなパンケーキ!出かける時にママに残す置き手紙の内容、個性的な登場人物たちとそのペット、など、シリーズを通して読めば読むほど多くの楽しみが発見できます。
今回巻末には、ハロウィンのお話のおまけとして、アメリカの子ども達の“ハロウィンのにんきのいしょうトップ20”の紹介がついています。さて、1位はなんの衣装だと思いますか?さらに、これは嬉しい!ネートの「パンケーキ」レシピもついていますよ。
この後も、続々と新しいお話が刊行される「ぼくはめいたんてい」シリーズ。すべての文字にふりがながついているので、はじめての読み物としてもぴったり。マーク・シーモントさんの温かみのあるユーモアたっぷりの挿絵と、訳者の小宮由さんの柔らかな語り口が、子ども達の読書をやさしく応援してくれます。さあ、ネートと一緒にナゾを解こう!
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
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