大昔のアメリカ大陸。トリケラトプスのビッグホーン、その息子のリトルホーン、そしてプテラノドンのプテラぼうや、すみかであるみどりの谷に帰る途中の三匹の前に立ちはだかるのは、広い海。
以前助けたことのあるウミガメのアーケロンに道案内をしてもらいながら海を泳いで渡る、長い長い旅の始まりです。
すると・・・「おや、なにかおよいでくるよ」。
空とぶプテラぼうやが異変に気づいた途端、猛烈な勢いで襲いかかってきたのは、なんと獰猛なウミトカゲ・モササウルスの軍勢!
急いで海底に潜り岩穴に隠れたのもつかの間、息が続かなくなったリトルホーンが浮かび上がっちゃた!
どうなっちゃうの、リトルホーン!?どうする、ビッグホーン?!
数多くの恐竜絵本を手がけ、読者を未知なる恐竜の世界へと連れて行ってくれる黒川みつひろさんの「恐竜だいぼうけん」シリーズ第二弾。
広大な海の上で、トリケラトプスの親子と行く手を阻むライバル恐竜たちとの格闘が繰り広げられます。
力で立ち向かっては、群で押しやられる、恐竜同士の壮絶な闘い。
中でもモササウルスたちが一気に襲い掛かってくるシーンは、絵本の中から飛び出してきそうな大迫力で、思わず「うわー!」声を上げそうなくらい興奮しちゃうんです。
・・・でもこのお話の中で描かれるのは、闘いだけではないんですよね。
自分より強い敵に果敢に挑んでいくビッグホーンの頼もしさ、力を貸してくれる仲間の恐竜たちの優しさ。
手に汗を握る展開の中で、恐竜たちの勇気や仲間との友情にホッとしたり励まされたり。
こんな風に恐竜たちを身近に感じられるのって、やっぱりこのシリーズならではです。
ビッグホーンとリトルホーン、みどりの谷にたどり着くまでの旅は・・・まだまだ続きそうな予感。
この先、2匹にはどんな恐竜が、どんなできごとがが待ち受けているのでしょう。
ハラハラドキドキしながらも応援しちゃう、そしてまたこのトリケラトプスの親子に会える日が待ち遠しくなっちゃいます。
(竹原雅子 絵本ナビ編集部)
続きを読む