誰でも一度は見たことがあるのではないでしょうか、「空を飛ぶ夢」。
その時にはどんな風に飛んだのでしょう。羽がはえてきた?風船みたいに浮かんだ?それとも好きなスピードで飛べた?
このお話では、なんと体の大きなぞうさんがふわりと浮かんでしまうのです。
ぞうさんでも飛んでみたいって思うことあるのかな?
とっても不思議で、とっても気持ちのいい絵本が届きましたよ。
雨上がりの朝、お散歩していたこぞうのズズは大きな水たまりに生クリームみたいな雲が映っているのを見つけます。
「うわあ!おいしそう!」
思わず長い鼻でズズズズズーッと吸い込むと・・・なんの味もしない、ただのみずです。
それはそうですよね。
ズズはちょっとがっかりして、また歩き出そうとすると。
「・・・!!」
ズズのからだが雲みたいに、ふわりと浮き上がっちゃった。
「あれ? ぼく、ちょうちょになっちゃったみたい!」
タンポポたちの咲くきれいな野原の上で出会ったあげはちょうと一緒に、ふたりは街へ公園へと空の散歩にでかけます。それはもう、みんなびっくりです。
「空飛ぶぞう」なんて想像もしたことないですものね。このままズズは空を飛び続けたのでしょうか。
この絵本を読みながら、ズズと一緒にいつもとちょっぴり違う体験を味わってみてくださいね。
いつもとちょっと違う、春のふんわり優しい雰囲気で描かれたaccototoさんの絵も、見ているだけで心までフワフワさせてくれますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む