
今から約80年前、群馬県草津で、ハンセン病に苦しむ人たちに寄り添い、尽くし、みなから「かあさま」とよばれて慕われたイギリス人宣教師、コンウォール・リーの活動と半生を描く。少女のころ聞いた牧師の話から、苦しむ隣人とともに生きたいという願いを抱いたリーは、59歳で草津に移住。以来、教会や医院、幼稚園、病者の暮らすホームをつぎつぎと建て、病気の治療と子どもたちの教育に力をそそいだ。心ゆさぶる感動の絵本。

かなり衝撃的な絵本でした。
かつてらい病とも言われたハンセン病の患者は、伝染するとの強い風評被害の基に、忌み嫌われ閉ざされた社会の中で封印されてきたのです。
今では偏見は無くなったとは思うものの、表に出ることのなかった史実に光を当てた作品です。
戦前の日本に、宣教師としてイギリスから来日したコンウォール・リーが、ハンセン病の患者たちに献身的な活動をしたことを知り、衝撃を受けました。
偏見だけではなく、戦争という時代の流れに埋もれた活動。
現実を知るというところで、このような絵本はとても貴重だと思います。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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