猫を大事にかわいがっているじいさまが、子どもたちにいたずらされている子犬を助けてやります。貧乏なじいさまなのに、白いへびが迷子でお腹がすいているとまた助けてやりますが、大きくなりすぎて家で飼えなくなり、手放します。
じいさまがへびが消えた根元をのぞくと、見事な玉があり、たんすに入れておくと金貨が出てきました。
へびの恩返しだったんですね。しかし、話はここで終わらず、せっかくお金持ちになったのに玉が盗まれてしまい犬と猫が玉を捜しに行きます。
1つの昔話の中に、2つの恩返しのお話が入っているのが新鮮でした。貧乏でも心優しいじいさまの暮らしぶりが、村上豊の絵でほのぼのと描かれています。じいさまは本当にのんびりとして人が良く、宝物がなくても幸せなのでしょうが、欲をかかずに動物までも大切にする人が幸せであるというのは、読んだ後こちらの心まで温かくなりました。
初めて読んだお話ですが、昔話はどれを読んでもはずれがないので、もっと昔話を読んでみたくなりました。