赤ちゃんがほんとうに求めるもの、それは愛してくれる人のやさしい抱擁、ただそれだけ。疲れて寝てしまったママに変わって一生懸命いろんなものを持ってきては赤ちゃんを慰めようとする大人数の家族たちも楽しいし、最後に進み出た一番ちいさなお兄ちゃんが「ぼく、あかちゃんのほしいものしってるよ」とあかちゃんをだっこして泣き止ませるストーリーも、シンプルだけど永遠のテーマを扱っており、大人が読んでも胸と打たれ、しみじみ感じ入るのではないかと思います。大判サイズにやさしい色でびっしりかきこまれた繊細な絵はうちの子に大好評なのですが、問題なのは、0歳児なりに身につまされるのか感じ入って泣いてしまうことなんですよね・・・だっこしていいこいいこしたのが一番小さいお兄ちゃんだったことと合わせて考えると、年齢が低ければ低いほど、ストレートに「だっこ」の力を知っているのかもしれません。