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漂流物」 パパの声

漂流物 作・絵:デイヴィッド・ウィーズナー
出版社:BL出版 BL出版の特集ページがあります!
税込価格:\2,200
発行日:2007年05月
ISBN:9784776402381
評価スコア 4.78
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みんなの声 総数 45
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  • あなたには選ばれる自信はありますか

    • はしのさん
    • 40代
    • パパ
    • 神奈川県
    • 男の子15歳、女の子13歳

    文字はひとつもありません。絵だけの絵本です。そのせいでしょうか、想像ががふくらみます。

    少年が海でひろったカメラのなかのフィルムを現像してみると、思いもよらない画像ばかり。機械仕掛けのタイ、ソファに座って読書を楽しむタコ、フグの気球……。

    そのなかに一枚だけ、少女の写真が入っていました。よく見ると、少女が手にした写真の中には、やはり写真をもった少年が写っていて、その写真の中にも……。限りなく少年、少女の写真が続いているようでしたが、最後は写真を持たない一人の少年が写った白黒の写真でした。

    このお話のすごいところは、何代にも渡って、カメラが子どもから子どもへと引き継がれていることです。もし、このカメラを大人がひろったらどうなるでしょうか。これは、愚問ですね。カメラは、子どもにしか届かないのです。それも、このカメラの秘密に気づき、次の子どもに届くようにと海に返そうと思う子どもにしか。

    もし、あなたがカメラを見つけたら、どうしますか。いや、あなたはカメラに選ばれる自信がありますか?

    投稿日:2010/06/26

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  • 漂流物

    文なし絵本なだけに、イマジネーションがどこまでも膨らんでいく絵本だと思います。
    海岸でふとひろった水中カメラ。
    入っていたフィルムを現像してみたら出てきた不思議な世界。機械でできた魚、人魚、次々と海の中の不思議な世界が写っている。だれが撮ったのでしょう。
    いろんな生物によってカメラが海の中を次々と移動していく。
    写真の世界と、イメージの世界がからみ合って見る人の想像力をかき立てます。
    そして、もう一つ現れた人物写真。写真の中に写真があって、その写真の中にも写真があって、すっと辿っていくとカメラを手にした人間が判る仕組み。
    いろんな国をたずね歩いたのだと判ります。
    この少年、自分も記念撮影してカメラを海に戻します。
    そしてまたカメラが旅をしていく。
    絵の中にちょっと富士山の描かれた浮世絵調の絵が一枚あるのも楽しい。
    見直すたびに新たな発見があるような絵本です。
    どうしてこの少年は顕微鏡や双眼鏡,虫メガネを持って海にいたのでしょうか?
    見ていくとカラクリがあるんですね。
    顕微鏡や双眼鏡がなければ人物をたどれなかった。

    ただ、この絵本言葉がないだけに、英語と日本語表示に直された部分があって、少し違和感をおぼえました。
    すべて原作通りでも違和感なく楽しめる絵本だと思いました。

    投稿日:2010/01/25

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  • 文字が必要ない位の迫力の絵本

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    今まで、デイヴィッド・ウィーズナーの作品は、1999年6月29日しか読んだことがなかったのですが、その時もかなり感銘を受けた記憶があります。
    この作品に接して、正直衝撃を覚えざるを得ませんでした。
    三度目のコールデコット賞の受賞というのも、納得できる素晴らしい作品だと思います。

    この絵本には、文字がありません。
    というか、文字の必要が全くないほど、力強く絵が読む者に語りかけてきます。
    絵が物語るという、絵本本来の魅力を存分に味わうことが出来きるのです。

    お話は、海岸で漂流物を集める趣味を持つ少年が、水中カメラを拾うところから始まります。
    そこに写しだされていた海の不思議な世界。
    小学生なら何度見ても飽きない、素晴らしい世界が展開しています。
    まさに、必見の価値あり。

    そして、カメラにおさめられたこのカメラを手にした人の写真の繋がり。
    このカメラの数奇な運命を物語る手法で、感銘を受けること受けあいです。

    子供だけでなく大人にもオススメの2007年コールデコット賞受賞作品です。

    投稿日:2008/02/24

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