子どもに読んでほしいがために借りてきましたが、まずは読んでみようと、私自らとびらを開きました。
正直、児童書のくくりにこの本をおくのはもったいない。
老若男女、多くの人に目を通してもらいたいって、強く思ったのは、この本が初めてかもしれません。
何十年も生きていても、難なく生きていくことはできません。そんな自分が、親として、壁にぶつかった子どもにどんな言葉をかけてあげられるのでしょうか。いつも迷います。自分なりの言葉を発していますが、それが果たして子どもにひびいているのか。。。自分の人生経験では、重みのない言葉しか出てこないような、そんな気持ちになってしまいます。
この本のおじいさんのような人がいてくれたら!って、心から思いました。
おじいさんの存在は、男の子を、そして読者を、陽だまりのように、ろうそくのともしびのように、毛布のように、そっとよりそいつつんでくれます。
子どもにもぜひ読んでもらいたいし、私のこれからの人生にもこの一冊。この本があれば、目の前が開けてくるような気持ちにいつでもなれる気がします。