バス大好きな娘のために取り寄せた一冊。”bus! bus!”と言って、一時は相当にハマっていました。バスしか目に入っていなかったようですが、実は、細かいところに視線を移せばいろいろな町の表情が発見でき、絵をじっくり眺めるのも楽しいです。特に、駅前の雑踏から市街地を抜け、農村部へと変化する風景描写は見事で(「ああ、こんな感じに変化するよ」と思いました)、特に日本を知らない娘には、いつかその辺りへの関心を持ってもらいたいと思います。
もちろん文章や構成の方も上手くできており、バスに乗り降りする人々が織りなす「日常」と運転手さんの「思い」が読み手の心を和ませてくれます。
単に「バスが描かれた絵本」としてではなく、文章に癒され、絵によって会話を広げることができるお買い得の一冊です。