ドン・フリーマンの作品は、絵もテーマもシンプルながら、心の奥まで染み込んでくるような温かさがありますね。このお話も、「ありのままの自分でいいんだよ」というメッセージを、とても素直に、まっすぐに伝えてくれています。
キリンのジェニファーからパーティーに招待されたダンデライオン。とびっきりおしゃれをして、ジェニファーの家を訪ねますが・・・。おめかしし過ぎて、自分だと気づいてもらえず、門前払い! 娘はなぜかダンデライオンのウェイビーヘアが大いに気に入っていた(!)ので、本当に気の毒に感じてしまったようです。
“Oh that was me! I was that silly-looking lion!”というダンデライオンのセリフ、そして、それを聞いたジェニファーが慌てふためいて真珠のネックレス(キリンの首用だから、とっても長い!)に手を絡ませてしまう場面で、娘は毎回けらけら笑っています。
でも最後の “From now on I’ll always be just plain me!”のセリフは、精一杯誇らしげに、真剣に、ダンデライオンの気持ちになって読んでいます。
(編集部注:洋書版「Dandelion」に寄せられたレビューです。)