「百まいのドレス」のイラストを担当したルイス・スロボドキンの絵なので、どのページの挿絵も「ここが見たい」と思うような楽しい世界を見せてくれます。
すべてが“さかさま”である町。たとえば車は屋上に入れるし、家はさかさまに建ってる。大人は遊んで暮らしていて、いろんなことがしてみたい子どもたちが働いている。
初めて飲む薬は甘くておいしいけど、症状が治らないとだんだんまずくて苦い薬になる。ショッピングに行けば買ったものとお金がまらえ、作り手は物を作ってお金も払う。
そんな不思議な街に泊まることになったリッキーとアンのきょうだいから見た町のふしぎを子どもの目線で楽しく表現してくれていました。
特に、熱を測る方法が面白かったです。
アイスを食べさせて、早く溶ければ熱がある。すぐに溶けなければ熱はない。ですって。こんなこと知ったら、お子さんたちは熱のありそうなときは≪アイス≫をせがむかもしれませんね〜。
全部で91ページ挿絵も多いし、文字を大きめでとても読みやすいです。お兄ちゃんと妹のちょっとした冒険ものともいえますので、お父さんやお母さんが寝物語に読んであげてはいかがでしょうか?
リッキーがたぶん8歳から10歳くらい、アンがその2つ3つ下くらいの設定だと思いますので、5,6歳から小学校低学年くらいのきょうだいのいるお子さんたちにどうでしょう?