「バイオリン」が上手になりたい。そんな願いをこめて、七晩続けて月に投げた靴。
月がおこって、セッピーにひどい仕打ちをしました。
その晩に生まれた妹のオクタビアは口がきけません。
月が言った七年後に起こった怪奇な出来事。ゆうれい、怪物の登場と大混乱。
その中でセッピーはバイオリンを弾き続けることで、月の呪縛から解放され、妹は口がきけるようになります。
ヘンリー8世の時代。西洋の伝承文学の雰囲気と、スペクタクル映画の壮大さを持ったお話です。
リーの絵も神秘的で、見る側に迫ってきます。
ただ、7ってどんな意味なんだろう。
7番目の息子を父親の7番目の息子のセッピーが、自分の願いのために7歳になって、7歳までの年ごとに履いた靴を月に投げる。妹のリーが呪いから解き放されるのが7歳。セッピーは14歳までの7年間を月に縛られるのです。
ラッキーセブンだと思った「7」の意味。
私の中に謎が残りました。
月のクレーターをモチーフにするとこんな物語も出来るんですね。
おまけですが、この絵本、文章がとても長い。
私の話し方の抑揚のなさが大いに影響してか、息子は途中で疲れてしまいました。
話に興味をもったのか、その後自分で読み直して納得の様子でした。
内容のきめ細かさにとても味があるので、本人に読んでもらいましょう。