男の子3人組。一人は、いつも困ったような顔で、おとなしくて、いじめじゃないけれど割の悪い役が当たってしまいます。そのお母さんに見咎められてから、どう接したらいいか分からず距離ができてしまった二人組。クリスマスをすぎ、正月を越え、、、距離のできたままとうとう男の子が転校することになります。実は、お母さんが病気で死んでしまい、親戚の家に行くことになったのです。二人は、その男の子のもとへ必死で走ります。病気のお母さんが息子のために編んだみずいろの、おそろいのマフラーを、その子は2人に渡します。
後半部分が泣けて仕方なかったです。
いじめじゃないのにできた距離感、うまく書けています。そして、クリスマスや正月といった楽しいはずの季節もかわいそうな一人ぼっちの男の子。それだけでも寂しいのに、お母さんが死んでしまうなんて。必死で男の子の元に走る二人の友達ととける雪が涙のように見えて、泣けました。そして何があっても「ありがとう」という強さを持つ男の子の姿にも、いじらしくて泣けました。みずいろのマフラーを編んだお母さんの気持ちも悲しすぎる。
うっかりクリスマスに読んだけど、クリスマス向けというわけではなかったです。大事な人について再度考えさせられた絵本でした。大人の目線で読んで欲しい。